こんにちは。
最近仕事忙し過ぎてヤサくれてます。
今日は、いい感じにたまってきた読者からのメッセージに答えていく場にしたいと思います。
A 子さん: こんにちは、K 県在住の A 子と申します!(^○^) 初めて Kyoshin さんのブログを目にしてからちょくちょく訪問させてもらってます。
Kyoshin: どーもー
A 子さん: 私は準備ができたら語学習得のためにどこかの国で勉強と仕事の経験を積みたいと思っています。(いい年してます。)
Kyoshin: いいんじゃない?僕も初めて海外行ったの 32 歳だし。
A 子さん: ちなみに、英語は日本ではアウトプットする機会もなく、大学卒業してからは勉強もやっていないので、「あんだけ学校で英語の時間割あったのにちっとも英語がしゃべれないじゃないか、ザ・日本人」の典型状態かと思います。
Kyoshin: 大学卒業してからってことは英文系の出かな?
A 子さん: カナダ留学について Kyoshin さんの体験談を聞かせてもらえますでしょうか?たくさんありますが、お時間あるときに返信いただければ嬉しいです!
Kyoshin: なるほど。でも僕は留学って形で現地入りしたわけじゃないから、ちょっと A 子さんのケースに当てはまらないかも…。ま、いいよね。答えるす。
英語について
A 子さん: 英語はどのレベルまで上げて現地入りしましたか?(どんな勉強方法で?私の現状のままで、さっさと行けばなんとかなる!の精神での現地入りはアホでしょうか?)
Kyoshin: 僕はもともと石橋を叩いて渡るようなタイプの人間じゃないんですが、英語だけは日本を出る前にコミニュケーションがとれるレベルにまであげておきました。言いたいことの 8 割は難なく伝えられるレベルといったところでしょうか。ちなみに勉強方法はこちらです → Engly - 海外で活躍する日本人インタビュー Quebec3
英語はある程度できるようにしておくことは必要です。 外国に住むということは英語以外にも様々なことを学ばなければなりません。生活していると日本にいる時には想像すらできなかった些細なことが障害になりえます。何かの手続きの仕方、地下鉄のチケットの買い方やバスの降り方など、これら些細な事を学ぶというか知るのにまず英語が必要です。「さっさと行けばなんとかなる」といった精神での現地入りは大いに評価しますが、最低限レベル(例えば文法はきちんと理解している。)すら持ってないと、現地に来ても英語レベルを上げるきっかけすらつかめず帰国する羽目になりかねません。 たとえ英語が苦手な人でも最低限文法は日本にいる段階からカバーできるはずなので、思い当たる人はしっかり準備していきましょう。
住居について
A 子さん: 現地で家はどうやって探しましたか?物騒でないまぁまぁ閑静な場所にあるアパートを借りるには家賃はどれくらいかかりますか?こちらで不動産屋さんをリサーチしていかれたのでしょうか?
Kyoshin: 現地に入る前に当時の妻(カナダ人女性)の友人にお願いして広いアパートを借りといてもらい、最初の 1 年はそこで 3 人で暮らしました。 アパートの概要は、広めのリビングルームが 1 つ、ベッドルームが2つ、書斎が 1 つ、それにキッチン、バスルーム(ユニットバス)で3人で住むには十分広いものでした。家賃は 2010 年当時でも$1,100(単純計算すると 11 万円くらいの感覚)ちょっと。まぁ三等分してたので一人あたり$365 ドルと財布に優しいかったです。最寄りの地下鉄駅(Côte-Vertu)から徒歩 15 分と遠過ぎず近過ぎず、まずまずといったところ。閑静な住宅街でした。
今なら、そこそこ普通のアパートを借りるには$600 - $700 くらいの家賃を求められます。これでもワンルームか、よくて独立したベッドルームがあるぐらいの大きさです。といっても家賃は地下鉄駅からの距離や条件(電気・お湯使い放題等)により大きく変わってくるので一概に言えないのですが、公共交通機関を日常的に使用する生活スタイルを想定すると、モントリオールではこのくらいの家賃が最低ラインになってきます。
アパートを探すのに不動産は介しません、こちらでは Kijiji か Craigslist が多く使われます。これらのサイトでは不動産会社も積極的に入居者を募集しているので、この 2 つで十分です。気になる物件が見つかり次第どんどんメールを出して電話を待ちましょう。ただ、留学して来たばかりで定職がない、あっても 6 ヶ月未満の職歴だと審査の段階で蹴落とされる可能性が非常に高いです。ルームメイトを募集しているところも多いので、最初はそこ狙いでいくと良いでしょう。
しかしながら、審査が甘い安物件ももちろん一定数存在します。
過去に$425 ドルで駅から徒歩 5 分、全て込み(電気、給湯に WiFi まで)審査なしの激安アパートに住んでいたことがありますが、 ホールは常にマリファナの煙が充満しており、廊下の突き当たりではホームレスの方が段ボール引いて寝泊まりし、週一で知らないおじさんが「タバコ一本くんない?」とドアをノックしにやって来くる、貴重な体験ができる物件でした。建物全体でベッドバグ(南京虫)が大量発生しており、ほとんどの住人は仕事が無いのか一日中部屋で過ごしていました。いくら安いとはいえ普通の人はそういうとこ住んじゃだめです。
お金について
A 子さん: Kyoshin さんは現地でアルバイトしながら語学学校と専門学校を同時並行で通われていたのでしょうか?
Kyoshin: カナダに来た最初の年(2010 年)は週 30 時間程度パートタイムで働きながら昼に仏語の学校に通っていました。(モントリオールでは仏語も必要なため。) 2013 年からフルタイムでセキュリティガードとして働きながら夜にウェブの学校に通いました。フルタイムの仕事を持ちつつ学校に通うのは正直キツかったのですが、1 年という限られた期間だったので続けられました。
A 子さん: アルバイトなしの学校通いだけでバイト経験もないと現地の会社で採用してもうらうのは難しいでしょうか?
Kyoshin: まず、現地の言葉で十分にコミニュケーションできなければ面接すら行きつけない可能性が高いです。ただ、レストランでの皿洗いや、ファーストフードでの調理担当などコミニュケーションの能力を問われない仕事であれば経験なしの外国人でも採用される可能性は大いにあります。
上記の場合はトータル収入と支出はどんなバランスでしたか?(いくらこちらで準備していったらいいのか、現地でどうやってやりくりして資金繰り回していくのかイメージがつかないので金額概算がわかると助かります!)
日本を出たときに 300 万円ほど持っていきましたが、3 年もするとほとんど空になりました。まぁ途中 80 万円近い値段の中古車を買ったのがいけなかったのでしょうが…。 特に最初の 1 年は学校に通わなければならなかったからという理由もありますが、収入より支出のほうが圧倒的に多かったです。 ファーストフードでの稼ぎが1ヶ月で$1,000、そこから家賃($365)、電気代($10)、通信費($80)、食費($200)、交通費($120)、雑費($100)、車の保険代($100)それと交際費($200)や衣類等も必要です。 収入と支出が同じくらいでしたが、当時はせっかくカナダに来たからと積極的に遊びに行くことが多かったので、実際は交際費が$500 に跳ね上がったりした月もありましたね。まぁ最初の 1, 2 年はカナダにとけ込む自分への投資時期と考えてあまり切り詰めた生活はしていませんでした。
学校・学習について
A 子さん: 専門学校はどんな授業の進め方で進められていたのでしょうか?(授業に追いついていけるレベルってどんなもんでしょうか?かなりハイペースでいっぱいいっぱいな詰め込む感じでしょうか?)
Kyoshin: 授業自体はポンポン進みますね。あと課題も毎週かなり出ます。先生の言ってることすら分からないレベルだとお金を無駄にする可能性があります。
A 子さん: 英文論文の解読や英語本の翻訳ができるレベルまで語学力をあげるには、仕事して何年くらい滞在すれば「まぁ可能だろ」と考えてらっしゃいますか?
Kyoshin: 英語レベルが平均的な日本人のものであると想定すると、毎日仕事で英語を使いつつ、家でも自学研鑽できるような人でも最低 3 年でしょうか。というのも、翻訳はその国の娯楽や文化も理解していないとまともにできるようなものではないからです。もし本気で英語というものを仕事にしようとするなら、エンターテイメント(読書、ネット、テレビやラジオ)は日本のものを断ち現地のものをストレスなく楽しめるようにするなど、これまで日本語でやってきたことを全て英語で置き換えるような生活を継続する必要があります。
30 年前の海外留学は、日々の情報を得るのに現地のメディアを消費する他ありませんでしたが、今はネットのおかげで海外にいても簡単に日本のメディアが消費できてしまいます。 ネットがなかった頃の海外留学は、英語を学ぶという点から見ると現在のそれよりずっと充実したものだったと想像できます。
海外では、ネットは使い方によって生の英語を学ぶ阻害要因になりえます。Quebec3 を読むなんてもってのほかです。注意しましょう。
A 子さん: 最後まで目を通してくださってありがとうございます!
Kyoshin: こちらこそ。ネタ投稿してくれてありがとお。
はー…。一気に答えちゃったけど、なかなか面白かったので質問等あれば送ってください。
最後まで読んでくれてありがとう。
したっけ。